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INTERVIEW
リーダーシップ開発プログラム 事例インタビュー
アマゾン ウェブ サービス ジャパン 様

(写真左から 弊社代表 中土井、白幡様)
【話し手】
■アマゾン ウェブ サービス ジャパン 代表執行役員社長 白幡 晶彦氏
2024 年 11 月アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社代表執行役員社長に就任。1994 年日商岩井(現双日)⼊社、⾃動⾞本部、南アフリカ支店等で勤務、2003 年ゼネラルエレクトリック⼊社、グループ日本法人の代表取締役社⻑、アジア太平洋地区の部門⻑等を歴任、2013 年シュナイダーエレクトリック⼊社、アジア・グローバル組織のヴァイスプレジデント、日本のカントリープレジデントを経て、現職に至る。慶応義塾大学文学部卒、豪ボンド大学 MBA。
【聞き手】
■オーセンティックワークス株式会社 代表取締役 中土井 僚
INDEX
1.はじめに
2.プログラム概要
3.インタビュー
1.はじめに
次世代リーダー層、そして役員層向けリーダーシップ開発プログラムをご提供させていただいているアマゾン ウェブ サービス ジャパン(以下、AWS )ジャパンの白幡社長にインタビューをさせていただきました。
「満足度5.0、NPS89」という高い評価を得たプログラムの背景には、急速に進化するデジタル技術に対する顧客企業からの期待にどう効果的にそしてスピーディーに応えるか、そのためにAWSジャパンの経営陣がどう変化すると良いのか、新しい時代においてソリューションプロバイダーとして自らをどう変革するのかという企業特有の課題がありました。そんな中、経営陣はどのように相互理解を深め、ワンチームとして成長を実現していくのか。
白幡氏自身のリーダーシップ観、そして「オーセンティックワークスがいなくても自走できる組織」という明確なゴール設定まで、リーダーシップ開発の本質に迫るお話を伺いました。
2.プログラム概要

3.インタビュー
「五点満点中5.0評価」のインパクト
ー 今回のプログラム導入のきっかけについて教えてください。
白幡氏:
役員層のリーダーシップ開発を考える上で、外部からのインサイトは客観性の観点から重要です。時代の変化のスピードが加速する中、我々も常に進化する組織でなければなりません。経験豊富なプロの見識を学び、そのプログラムのエッセンスを理解することは大きなメリットがあるだろう、という会話から始まりました。
ーどのような課題意識がおありで、プログラム導入を検討されたのですか。
白幡氏:
AWSはクラウドコンピューティングの必要性を早くから予見し世界中でサービスを展開して20年が経ち、世界で数百万、日本でも数十万を超える企業や団体のお客様に様々なクラウドサービスやAIのサービスをご利用いただいています。一方で私たちのお客様が直面する課題は日本独自のものも多く、いかにグローバルスタンダードを日本のお客様にご理解いただきイノベーションを加速していただくかという課題に私たち自身も直面しています。生成AIやAIエージェントなどの技術革新のスピードが加速する中、我々自身の変化や進化もこれまでの延長線上にはない、と感じていました。
飛躍的な成長のアイデアを考え、実行していくためには、ワンチームでのコラボレーション、アイデア出し、協働は必須です。
私自身、代表に就任しはや1年が経ちますが、今回のプログラムを通じて私たち自身がリーダーとして、変化する世の中の新しい価値観や考え方を理解し、タイムリーにお客様に還元するために常に新しい視点を獲得し深掘りできるいい機会にもなる、という期待もありました。
ーオーセンティックワークスにご依頼いただく決め手となったのは、どのようなことでしたか。
白幡氏:
リーダーシップ開発の本質は、視座を高く持ち、さらにそれを一段、二段と引き上げていくことにあると考えています。ごく一部の人は、もともと自分で視座を高める力を持っていて、自然とリーダーになっていきますが、多くの場合はそうではありません。視座も能力も、意識的に開発していく必要があります。サポートなしに視座を高めることは難しいものです。
実際、弊社のある管理職社員が「より一層高めるためにリーダーは何ができるか」と育成面でリーダー自身がさらなる成長を求めていたことがあり、まずはトライアルでプログラムを実施しました。その結果参加者の満足度が五段階評価で非常に高かったということから実施範囲を広げることになりました。
先入観の「レンズ」が溶けてこそ可能になる相互理解
ープログラムについて、グループセッションで驚いたこと、気づいたことなどを教えてください。
白幡氏:
思っていた以上に、経営陣メンバー同士がそれぞれに仕事以外のさまざまな新たな発見をしたこと、そしてそれが、お互いをさらに深く理解することにつながったということが驚きでした。
私自身もその時点では入社して数カ月でしたが、新卒入社以来長年同じ釜の飯を食べてきた仲間が大多数を占める従来の日本型組織では、相互理解にそこまで時間をかけずともよかったのかも知れませんが、中途入社が多数を占め常に新しい外部の血を導入する外資系企業ではそうはいきません。
今後、雇用の流動性が高まるトレンドを考えても、短期間に集まったメンバーが協働する場面はますます増えていくでしょうし、メンバー間の相互理解を高めるプロセスは今後ますます重要になると感じています。今回AWSで経験したことは、いずれ日本の組織全体でも重要なテーマにもなっていくのではないでしょうか。
改めて感じたのは、皆がそれぞれの立場や視点、持論、他者へのバイアスなどを含んだ「レンズ」を通して人や物事を理解しているということです。経営に関しても“だいたい”同じ課題意識を持っているのに、各論になると意見が合わなくなる理由が、今回のプログラムでも明らかになりました。そして、それぞれの「レンズ」が溶けていくプロセスを、参加者が実感できたのではないかと思います。夜の懇親会も盛り上がりましたが、互いのレンズが溶け合う体験をしたからこそ、一気に相互理解が進んだのだと感じています。
アマゾニアン(=Amazonグループ社の社員)には「Have Backbone; Disagree and Commit.」という理念があり、意見を躊躇なく言う素晴らしい文化があります。その一方で、自分の意見をあまり言わず空気を読み合う組織文化に比べると、合意形成には想像以上に時間がかかることも多い。論点の一つひとつを溶かすには相応の時間が必要だろうと想定していましたが、実際その通りでした。
プログラムの中では、レゴブロックを使ったワークは印象的でした。それぞれの価値観や発想が具体物として可視化され、出来上がった作品を前に語ることで、言葉だけでは伝わらなかった各人の背後にある価値観の理解が一気に深まったと感じます。また、自分たちの立ち位置を実際に動きながらお互いの位置や距離で表現してみるワークもあり、体感として目に見える形になることで、概念だけで考える時とは人の理解がまったく変わるのだと実感しました。瞑想的に深く自分を探究するアプローチも、自分でも気づいていない内側の声を掬い上げ、自己開示を促すインパクトがありました。こうした体験が、チームビルディングにとって非常に重要な要素だったと思います。
少し文脈を広げると、生成AIであれば課題に対してロジカルな答えをピンポイントで出力できますが、人間はAIではなく生き物です。それぞれが持つ価値観や経験、背景をどれだけ共有できているかが、協働を実現するうえで大きな価値になるのだと改めて感じました。

ー 個人セッションはいかがでしたか?
白幡氏:
私だけでなく他のメンバーも同じ感想を持っているのではと思いますが、理論やフレーム、ツールの使い方が腹落ちできたという印象でした。
単なる壁打ちで終わらず、「ではこう整理するとどう見えますか?」と理論に裏打ちされた示唆が返ってくる。アマゾニアンのように徹底的に問い直す文化でも、納得して前に進める説明をくださるので、ただの対話ではなく、思考が整理され、意思統一につながるという実感がありました。
また、個別の1 on 1では、中立的な立場で各メンバーの「レンズ」を理解したうえで、効果的なフィードバックをして下さったので、おそらく私が彼らに直接聞くよりも本音が引き出されて、その結果集合でのセッションでのファシリテーションの質が高まっているのだろうなと感じました。機密は守りつつ、一人ひとりを深掘りし、その人のレンズに合わせて示唆を返してくれる。一言で言うと、本当に親身になってくださいますよね。定型ツールの当てはめではなく、本質を理解し、個々に入り込んでテイラーメイドで伴走してくれる。表面的なコンサルではなく、我々の本質的な課題に向き合ってくださっていると感じます。
ー そのように仰っていただけると嬉しいです。
白幡氏:
それは、中土井さんがご自身のパーパスを持って取り組まれているからだと思います。逆にお伺いしたいのですが、なぜこのお仕事を始められ、どんなパーパスに基づいて働いておられるのですか。
ー では、手短に。幼少期と最初のキャリアでの経験が、今の仕事の原点であり、テーマになっています。広島県呉市の出身なのですが、原爆で荒れ果ててしまった土地に、今で言う反社会勢力が多く居るという、暴力がとても身近な環境だったこともあり、平和と力への課題意識をずっと強く持っていました。そして、ファーストキャリアからセカンドキャリアは思うように仕事で成果を出せずとても苦しい時期だったのですが、そんな状況を救ってくれたのがカウンセラーやコーチの存在でした。初めはセルフヘルプとしての関心が、一対一からチーム・組織へと広がり、U理論などを学ぶ中で、構造が人を苦しめる現実にも向き合うようになりました。ローカルからグローバルまで学び、U理論などに出会った結果、「人々の本当の優しさと勇気が満ち、すべての命が大切にされる社会の創造」というビジョンに至りました。気候変動などで「救われない未来」が色濃くなる中、生まれや環境で選択肢が閉ざされてしまう状況は本当に胸が痛みます。一人ひとりが尊重され、大事にされる社会を目指して活動していますし、御社のように力あるリーダーの皆さんが「Think globally, Act Locally」で動くことが、その実現を後押しするとも信じています。
白幡氏:
ありがとうございます。単なるビジネスでやっておられるわけではない、と言う事なんだと思いました。
ーこちらこそ、興味を向けてくださり、ありがとうございます。話を戻しますが、プログラムを通じてどのような変化がありましたか?
白幡氏:
意思決定とコミュニケーションが良くなったと思います。
参加者の「良かった」という感想を紐解いていくと、「この人は実はこんな人だったんだ、こういう背景があるからこういうことをいつも言ってたんだ、ということがよくわかって良かった」ということなんですよね。まずはお互いに理解度が高まった、ざっくばらんに話しやすくなった、話せるようになった、コミュニケーションが良くなった。これが目の前の変化ですね。
そして、本質的には、お互いの相互理解が深まるほどに、経営に関する判断や意思決定のスピードも上がっていくと思います。
定量的な成果はまだこれからですが、このプログラムがなければ、もっと時間がかかっていたかもしれませんし、誤解が解けないまま経営が進んでいたと思います。人材の流動性が高い組織では、こうした仕組みを定期的に取り入れないと、相互理解が進まず、誤解が長引くリスクがあると感じています。
ー 他社とオーセンティックワークスの違いを挙げていただくとすると、どのようなところにあると思われますか?
白幡氏:
まず一つは、非常に高いカスタマイゼーションです。
私たちの個別の状況や課題に深く入り込んでくださり、次のセッションをどう進めるかも事前に丁寧に相談しながら、「こういう形はどうですか?」「こういう進め方もありますよね」と一緒に考えてくださる。そのプロセス自体がとてもきめ細かく、私たちに合わせて柔軟に設計してくれていると感じます。
また、フレームワークやツールについても、一般的なコンサルティングでは欧米発の理論やツールがそのまま使われることが多いですが、御社は日本的な文化や現場のコンテクストをしっかり理解した上で、理論やフレームワークを現場に合う形で丁寧に解説・適用してくださるのが大きな特徴だと感じています。いわゆる「金太郎飴」のような海外理論の横展開やテンプレート的な進め方ではなく、私たちの実情に合わせて違和感なく落とし込んでいただけるので、非常に納得感があります。
また何より、中土井さんご自身が参加者から厚い信頼を得ていることも大きいでのではないでしょうか。
アマゾニアンのメンバーは本質的な議論を重視し、納得できるかどうかを大切にしていますが、そうした中でも「この人の言うことは腹落ちする」と感じられる存在であることが、プログラムの効果をより高めていると思います。
ー 今後に向けて、AWSジャパンとして、今後どんな未来を実現したいですか?
白幡氏:
端的に言えば、私たちは「日本の社会課題をクラウドテクノロジーで解決する」ことを目指しています。日本に長期的にコミットし、日本に根付いた会社となり、日本品質のサービスを提供できる存在になることが大きな目標です。
それを踏まえて、「人」と「組織」の観点で言うと、やはり「Think Global, Act Local」という考え方が重要だと感じています。グローバルとローカル、それぞれの良いところを取り入れた組織や文化をつくりたい。
そのためには、今注目されているダイバーシティ、多様性への対応が不可欠です。ジェンダーや国籍といった表層だけではなく、例えば我々は、日々アメリカ本社など海外とやり取りしながら、日本の現場に合った形でグローバルなメッセージを翻訳し、伝えていく力が求められています。多様性をうまく仕事に活かす組織能力がなければ、グローバルとローカルの良いとこ取りは実現できません。
今回のプログラムのテーマでもある「相互理解を高める」ということは、まさに多様性へのアクションそのものだと思います。同じものを見ているようで、実は違うレンズや角度から見ている。そうした違いを認識し、揃えていくことが大切ではないかなと。
世界にはもっと大きな多様性が存在します。そうした多様性を理解し、異なる意見を想像したり、思いやりを持って他者の視点で物事を見たり、お互いの良いところを活かし合える。そんな多様性を持った会社になることが、組織や会社としての大きなテーマであり、成長戦略の一部になっていくと考えています。
ー ありがとうございます。それを実現するために、弊社に期待されていることはありますか?
白幡氏:
最終的には、中土井さんがやってくださったことを、中土井さんがいなくても自社内で当たり前のようにできるようになりたいです。もっと自然に、組織の中に根付かせていきたい、というのが本音です。
オーセンティックワークスさんに期待したいのは、御社がいなくても理想的な組織が自走できるよう、そのために必要な仕組みや考え方をコンサルし、構築するところまで伴走していただきたいなと。
少し皮肉めいた話かもしれませんが、どんなビジネスも究極的には「そのサービスが不要になる」ことが理想だと思うんです。医者がいらなくなるくらい予防医療が進む、みたいなイメージですね。
ー なるほど、とても明確なゴールですね。もう少し具体的に伺いたいのですが、「我々がいなくても皆様でできるようになる」とは、具体的にどんな状態を指しているのでしょうか。
白幡氏:
究極的には、新しい集団でタスクフォースや混成チームを組むとき、みんなが自然とこの意識を持っていて、最初にアイスブレイク的にお互いを理解し合う時間を取る。立場や視点を共有し合い、違いをリスペクトし合いながら、それぞれのレンズを活かして、良いところを寄せ合い、一つのゴールを目指す。そういったプロセスが、特別なことではなく、当たり前の文化や習慣として根付いている状態ですね。
その意識が文化として根付き、一つのプロセスとして、何か簡単な形でも常に実行できるようになるといいと思います。
ー 先ほどおっしゃっていた「それぞれのレンズを理解し合い、それを活かして新しい答えやイノベーションが自律的に生まれる」状態が、まさに目指したい姿なのですね。
白幡氏:
そうです。Amazonは「世界最大のスタートアップでありたい」とCEOが言っていますが、実際には大きな組織です。組織が大きくなれば、それぞれの専門性に基づき組織が細分化されていく。全体最適を目指して組織設計がされてはいるものの、現実には各組織が個別最適に走りがちです。これをどう乗り越えて全体最適も達成するかというのは、企業組織が長年取り組んできたテーマだと思います。
結局のところ、「全体のゴールを見据えつつ、それぞれの立場を持った個人が、どうやって全体で勝ちにいくか」という認識やカルチャーをどれだけ徹底できるかが重要です。ただ、この認識やカルチャーを根付かせるのは本当に難しい。
ー白幡さんにとって、一人ひとりが分かり合える、あるいはその人の奥行きが見えるような「相互理解」は大事な要素なのですね。
白幡氏:
私にとって「相互理解」と「チームワーク」の重要性は、ラグビーの経験から強く根付いています。ラグビーは決して一人のヒーローで勝てるスポーツではありません。身体が大きくて力強い選手、俊足の選手、器用な選手、周囲を活かして判断できる選手など、それぞれが異なる役割と個性を持ち寄り、チームとして総合力を発揮することで初めて大きなゴールに到達できます。時にはエゴや強い個性がぶつかり合うこともありますが、それを乗り越えて一つの目標に向かうことで、チーム全体の力が高まる。この感覚は、私がティーンエイジャーの頃から、自分のDNAに刻まれてきました。
なので「社長やリーダーは四番でエース」という発想はあまりありません。
ラグビーのキャプテンは、最も得点を取る人や目立つ人ではなく、チーム全体をまとめ、メンバーの力を最大限に引き出す役割です。レギュラーの一人としてフィールドに立てる力があることは大前提ですが、チームの総合力を高めるためにキャプテンを託される、そうした役割を担うことの大切さを実感しています。
正直、10年前まではこうした考え方が自分の中で明確になっていたわけではありません。しかし、経験を重ねる中で「こうやってまとめていけばいいのか」と整理できるようになってきました。今では、個々の違いを活かしながらチームとして力を発揮することこそが、組織や社会における「相互理解」の本質だと考えています。
ー白幡さんの「源泉」に触れさせていただいたような気がしています。最後に、1年前に思い描いていた「1年後の自分」と比べて、どのくらい目標に到達できていると感じますか?
白幡氏:
方向性の理解や、進むべき道筋についてはかなり明確になってきました。ただ、もう少しエンジンをかけてスピード感を持って進めていきたいという思いもあります。モチベーションや進むべき方向性は固まってきているので、今後は実行のスピードをさらに上げていきたいですね。
ーありがとうございます。次回のセッションでも、少しでもお力になれればと思います。本日はありがとうございました。





