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新年のご挨拶「人と組織の意思決定のアップデートを支援する」

2023年1月5日

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新年あけましておめでとうございます。

旧年中は一方ならぬご支援を賜り、誠にありがとうございました。 昨年はCOVID‐19の影響から抜け出し、明るさを取り戻すかと思っていたところ、ウクライナ戦争によって文字通り地球全体で後戻りできない領域に足を踏み入れたかのような幕開けとなりました。

新しい年を迎えた喜びを諸手をあげてお伝えしたい思いがありながらも、昼夜関係なく戦争の影響の下、苦しい思いをされているウクライナを始めとした人々のことを思うと、無邪気に喜びきれない思いもよぎります。 世界中の人々にとって明るい知らせが一日も早く届くように願ってやみません。


さて、新年のご挨拶に変えて、昨年のご報告と今年の展望についてご紹介させてください。

昨年は、弊社にとってターニングポイントとなる一年となりました。

それは「組織開発の次に来るもの」として「チーミング」に着目し、「インテグラルチーミングSOUNDメソッド®」をリリースさせていただいたことが大きなきっかけです。

このメソッドは、2020年2月から株式会社ミライバと共に開発を始めたものであり、昨年3月に「SOUNDコーチ養成講座初級編」を開講いたしました。

現在、オープン講座で5期生、企業内講座で2期生の卒業生を迎えており、卒業生の皆さまが企業内部だけでなく、地方創生のプロジェクトや町役場などでも活用くださり、幅広くご活躍くださっています。

また、この講座と同時に提供を開始したSOUNDカードは、デンソー労働組合様、株式会社エス・エム・エス様等、様々な会社でご導入いただき、ご好評をいただいております。

SOUNDカードは、当初SOUNDメソッド®を実践するための補助ツールとして開発しましたが、カードに書かれている「問い」によってそれぞれの想いが引き出されるだけでなく、 SOUNDカードセッションとして 「自ら問いを選ぶ」、 「順番に問いに対する答えをシェアする」、 「共有された言葉を元に、共に想いを紡ぐ」といったステップを構造化していることにより、 「安全な『言える化』と心理的・物理的な垣根を超えた協働」 が可能になることが明らかになっていきました。

当初の設計構想では想定しなかった効果が生まれていることで、開発者である私自身がお恥ずかしいことながら、一番驚いています。

「普段一緒に働いているわけではないのに、みんな同じような気持ちを抱えていることがわかってよかった!」 「こんなことを言っていいのだろうかと思っていたけど、書かれている問いに言わされるように言葉にしてみたら、みんなに共感されて嬉しかった」 「愚痴を前向きに話せたのがよかった。正直、会社を辞めようかと思っていたのですが、もうちょっと頑張ろうという気持ちになりました」 などなど、様々な声をいただいております。

こうしたお声は弊社メンバーが行ったセッションだけでなく、講座の卒業生や企業内SOUNDコーチの皆さまからも同様の実施報告を伺っています。 そのことから、リモートワークによって働き方が多様化した中で、思うように意思疎通が図れないというフラストレーションが蔓延している状況にSOUNDカードセッションがフィットしたのだろうと思います。


昨年からのこの流れを受け継ぐように、本年5月10日には「ビジョン・プロセシング(仮称)~人と組織の「未来と向き合う力」をどう育むか~」(https://amzn.to/3UGRbKL)を英治出版より出版いたします。


本書で扱うテーマは 「ビジョンのジレンマと新しいパラダイム」です。


環境の変化の激しさや先行きの不透明さが増していることは、多くの人がその懸念を口にしていますが、 ・環境の変化が激しい、不透明さが増しているということは、いったい何を意味するのか? ・環境の変化が激しさや不透明さが増していくことで、何がどうなっていくのか? ・環境の変化が激しさや不透明さが増していく状況に対して、何をどうすればよいのか? について明確さをもって言及している言説に出会うことはほとんどありません。


特に厄介なのが、環境の変化の激しさや先行きの不透明さが増していることによって、協働が機能不全に陥っているという状況が看過されていることです。


環境の変化の激しさや先行きの不透明さが増していることで、 「今、何が起きているのか?」 「自分たちは何を目指せばよいのか?」 「自分たちは結局のところ、何をどうすればよいのか?」 について人によって主張や見解がバラバラだったり、思考停止に陥っていたりして、まさに「会議が躍る」状態がそこかしこで発生しています。

こうした状況に対して「みんなが見ている方向がバラバラでまとまらないから、ビジョンを作ろう」という気運が高まっています。


しかしながら、残念なことに、環境の変化の激しさや先行きの不透明さが増しているからこそ、みんなで同じ目的・目標を描けない状態に陥っており、それが故にみんながバラバラになっているという実態が見過ごされています。 つまり、 「ビジョンをつくれる状態でないからこそ起きている問題なのに、ビジョンをつくることで解決を図ろうとする」 という本末転倒なことが起きています。

私はこれを「ビジョンのジレンマ」と呼んでいます。

そもそも、 「環境の変化の激しさや先行きの不透明さが増しているから、ビジョンを描けない」 。 しかしながら、 「人は未来の見通しがつかない状況は、人の気持ちを萎えさせやすく、協働も続かない」 。

このジレンマにいかに向き合えるかが、喫緊の課題だと私は考えています。 その想いから著したのが本書「ビジョン・プロセシング(仮称)」であり、SOUNDメソッド®です。

そうした数々の取り組みの中で、私たちは自らの活動の目的を

 

「人と組織の意思決定のアップデートを支援する」

 

と見出すに至りました。


「いつ何時であっても可能性の未来を見据え、力強くしなやかな一歩を踏み出し、力を合わせて心から望む未来へと私たちは歩み続けることができる」


そんな願いを抱きながら、一人一人の、そして組織の「今、ここ」にある意思決定が未来を紡いでいくものになるよう、これからも誠心誠意、精進してまいります。


本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。



オーセンティックワークス株式会社 中土井 僚

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